カナダ国営の旅客サービス鉄道会社「VIA鉄道」は、カナダの大西洋沿岸から太平洋沿岸までを結ぶ大陸横断鉄道。

このVIA鉄道を利用した旅はどんなものなのだろうか。

バンクーバーからアルバータ州ジャスパーまで「VIA鉄道」を使って20時間の旅を実際に体験したブロガーの記事から紹介したい。

約20両からなる、レトロなデザインの車両

20時間もの旅でお世話になる車両。

ステンレススチール製の、レトロなボディはバッド社によって1953年に開発されたときと同じデザインです。どこか無骨で、戦時中の鋼鉄の航空機を思わせて、ここですでにもう時代がさかのぼっています。

 

と、歴史を感じさせる、車両の外装だ。

「VIA鉄道」の始発駅である「Pacific Central Station(パシフィック・セントラル駅)」では、出発までの時間、じっくりと、そしてたっぷりと、鈍くシルバーに静かに光る、弾丸のような「VIA鉄道」のボディをじっくりと眺めることができます。

とはいえ、合計で約20両もあり、遠い端の方の車両があてがわれている場合には、そこまで歩いていくだけでも、なかなか大変です。ちょっと急いだ方が良いかもしれません(数100mあると思います)。

 

自分の乗る車両は早めに確認しておく必要がありそうである。

「VIA鉄道」の座席

乗り込むVIA鉄道の列車の車内には個室(個室寝台)と通常の座席(上下寝台)があるようだ。

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個室(個室寝台)の部屋の中にはイスが2脚置かれています。いずれも床に固定されておらず、自由に移動することができます。車両の進行方向に向きを変えるのも良し、窓を向いて座るも良し、です。奥は窓です。2人で1室です。

 

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部屋には水道、飲水、トイレが完備しており、邪魔されることなくゆっくりと過ごすことができます。

 

と旅を座って過ごすには十分な設備。しかし、肝心のベッドの姿が見当たらないようなのだが…。

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各車両にはサービス担当者がおり、214号車はクリステンさんでした。小柄な女性でしたが、テンポよくイスを折畳み、バチンバチンと大きなベッドをセッティングしていきました。

手前の壁と思ったところは、実は引き出すとベッドだったのですね。

 

車両ごとに担当者がテキパキとベッドメイクをしてくれるようだ。

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頭上にはライトや小物入れなどが配置され、機能的になっています。ここで一晩を過ごした訳ですが、寝心地は悪くなかったですよ。たびたび時差ボケで目が覚めてしまったのですが。

 

おとなが楽に寝そべることができるベッドです。必要があれば天井部分からもう一段を下げて、二段ベッドにすることができます。

 

十分なサイズのベッドで旅の寝心地は悪くなかったようである。

食堂車でとる「VIA鉄道」の食事

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「VIA鉄道」には食堂車があり、そこで食事をとることができる。朝食は6:30~9:00までの間の好きな時間に、昼食は乗車時にあらかじめ決めた時間(11時、12時、13時など)にとることになっているそうだ。

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メニューから食べたいものを選びます。ちなみにカナダでは英語とフランス語が公用語ですので、必ず併記されます。ぼくはシェフのオムレツ(CHEF’S OMELETTE)にしました。

 

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シェフのオムレツはキノコが入っていて美味しい! 付け合わせは細切りのポテトでした。塩コショウで頂きました。

 

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肉が続いていたので魚介類にしたのですが「SHRIMP AND SCALLOPS」というのは、海老と帆立のことでした。スキャロプス。帆立。勉強になります。

シンプルなんですけど、とっても美味しかったです。甘いベリーのソースが、海老と帆立にとても合いました。

 

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世界の車窓からとか、テレビに出てきそうな光景ではないですか!

 

と、自然の景色を眺めながらおいしい食事が楽しめるようである。

「VIA鉄道」の車窓からの景色

VIA鉄道での旅の道中、自室の車窓からカナダの自然を眺めることができる。

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景色を見ることができるのは自室の車窓からだけではない。VIA鉄道には展望車両という車両があるのだ。

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こちらが屋根が全面ガラスになっている展望車両。このときは夜遅かったので無人でしたが、昼間になるとほとんどの人はここで景色を楽しんでいました。

 

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明るい時間帯の展望車両。変わり続ける景色は乗客を飽きさせない。

また、展望車両には、2階席のようになっているパノラマカーがある。

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このような感じで、前後左右の正面の景色を見ることができます。特に正面がオススメです。実は、横を飛んでいく景色よりも、この正面の景色というのが大変素晴らしかったのです。2階席になっているというのは、なるほどそういう訳かと思いました。

 

そして、この展望車両も夜になるとまた違う一面を見せる。

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こちらは階段を上がって、列車から頭ひとつ分高いところから見渡すことができるパノラマ展望車です。

夜のバンクーバーの明かりがかすかに明滅しながら通りすぎてゆくのをみていると、これは銀河鉄道だなとわけもなく思うのでした。

先ほどまで歩いていた地上から滑り出し、闇夜のなかを遠いロッキー山脈目指して車両は走っていきます。やがて携帯電話の電波も弱くなり、まったく不通になって、世界は鈍く響く鉄道の音だけです。

 

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明かりらしい明かりはなく、自分も夜の一部になったような感覚になります。

走っている車両が、このまま線路を離れスーッと空に舞い上がっていくような、そんな感覚。大人の銀河鉄道だと思いました。

 

夜に吸い込まれていくような、そんな列車の旅を味わうことができるのだ。

ここは深く考える場所。都会から離れるほどに同時に過去へとさかのぼる場所。そして旅がようやくその姿をあらわす場所。

列車の夜は、ゆりかごのような揺れとともに深まっていくのでした。

 

機械の身体を手に入れに行く‥‥訳ではなく、生身の身体をゆっくりと癒すための旅、それがカナダ大陸横断鉄道「VIA鉄道」なのかと思いました。夜の闇の中を静かに走る様子は、まさに「大人の銀河鉄道」。急がず、ゆっくり流れる、ほどよく長い時間を楽しむ旅ですので、やはり乗客は年輩の人が多かったです。それも夫婦が。

展望車両に座り、景色を眺めたり、本を読んだり、何するでもなく静かに佇んでいたり。こういう旅を愛おしく思えるようになるのは、それなりの時間を刻んでからでしょうか。

 

電波の届かない場所で、普段のしがらみを気にせずゆったりとした時間。
「VIA鉄道」の旅は、乗車している時間自体をゆっくりと楽しむ、オトナの旅なのかもしれない。


引用元

本記事は下記ブログの記事を再構成してお届けしております。

[N] カナダの大陸横断鉄道「VIA鉄道」静かに、ゆっくり時間が流れる、大人の銀河鉄道。 #アルバータ秋旅 #カナダ

>[L] ゆったりと旅する夜の銀河鉄道。VIA鉄道の夜行でアルバータ州を目指す #アルバータ秋旅 #カナダ | ライフ×メモ

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