海外で食べたものが、思いのほか自分の記憶や経験と重なることがある。私がカナダで経験したそれは、まさに「子供の頃食べたなあ!」的なものだった。「BeaverTails(ビーバーテイルズ)」と呼ばれるカナダのソウフルードは、まさに日本の「揚げパン」なのだ。
その名の通り、ビーバーの尻尾
このビーバーテイルズは、カナダでとても愛されている、揚げパンのようなスナック。その形がビーバーの尻尾のように長くて平べったいことから、そのまま「ビーバーテイルズ」と呼ばれるようになったそうだ。1978年にオタワでスタートしたこの食べ物は、それから37年間ものあいだ、じわじわと広がりつつ、カナダ国民の食欲を満たしている。
こちら、私が訪れたバンフのビーバーテイルズ。実はバンフにはもう1軒あるほどに人気のお店なのだ。
店内はこのように、大変カラフル。ビーバーテイルズだけでなくジェラートなども販売されている。
こちらビーバーテイルズのカスタマイズメニュー。基本はシナモンだけのシンプルな揚げパンだが、いろいろなトッピングを乗せることで、自分だけの尻尾を作ることが可能だ。今回私は初回ということで、シンプルなシナモンをオーダー。
驚いたことに、オーダーが入ってから揚げるという、手間のかかるお菓子であった。して、待つこと5分ほど。提供されたあつあつのビーバーテイルズがこちらだ。
大きさは大きめの成人男性の手くらい。厚さはそこまででもないので、サクサクとかぶりついて食べ進める感じだ。とにかく熱い。熱いが、シナモンの刺激とシュガーの甘さがじんわりと効いてきて、次々と食べてしまう。なにより、この味わいは懐かしい。遠い昔、街中で買った揚げたての揚げパンを食べている感覚だ…。まさかカナダまできて、懐かしい味と出会うとは思わなかった。
これについては、ネタフルのコグレさんも同じ感想をあげている。
味の方ですが、本当に揚げパンでして、子どもの頃に食べたような、どこか懐かしさも感じる味でした。大きいけど薄いので、けっこうサクッと食べられちゃうと思います。揚げ立てはさくさくふわふわで美味しいですよ〜♪
本当に懐かしい味なので、ぜひみなさんもカナダへ行った際にはお試しを。ちなみに、近い将来日本でオープンする予定もあるようだ。その際にはまた紹介してみたい。
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- Twitter:@norio_airoplane
- 写真が好き。旅が好き。旅行記やネットニュースや雑学、ガジェット等を紹介するブログ「エアロプレイン」管理人。旅行はとにかく下調べをして「旅のしおり」を作って持参する派。Linkトラベラーズ創設より共同編集長を担当、2016年より単独の編集長に就任。
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